荷物の山が、頭の中の仕事の地図に見えてきた日
配送センターで、荷物の山と自転車とバンとトラックを見て、私は一枚の地図を思い浮かべました。これは配達の話でありつつ、機械の中の仕事の回し方のたとえです。荷物が流れる道筋みたいに、結果も手渡しされて次の作業へ進むんです。
前のやり方だと、全部を一台に積んだり、同じ住所を何度も見直したりします。検品が先なのに積み込みを始めて、あとで戻ってバタつきます。機械の中でも同じで、道具が違うと手作業の調整が増えて、写し直しや取り違えが起きやすいです。
で、私は床に大きなルート図を描きました。計量、ラベル、読み取り、積み込みみたいに、やることを小さな点で並べて、渡す物を矢印でつなぎます。金庫みたいな棚も用意して、途中までの控えを残します。次の便は、そこから続きが始められます。
面白いのが、荷物が直接動かなくても順番だけは守りたい作業があることです。安全確認が終わるまで、積み込み台が空いていても手を出しません。地図に「こっちが先」と細い合図を足すと、現場の取り違えが減ります。機械の中でも、同じ場所を書きかえる作業は順番が命です。
次は割り当てです。重い物はトラック、近い届け先は自転車、真ん中はバンにします。私は距離や混み具合、持ち替えの手間をざっくり見積もって、無理のない置き場を選びます。人が「これはこの車で」と決めてもいいです。渡す一覧も一度だけ中継台に置いて、そこから分けます。
昼すぎ、電話で「この荷物だけ今どこですか」と聞かれます。私は地図の全部を回さず、その答えに必要な場所だけ動かします。ついでに、どの台で詰まったかをメモしておきます。後で地図を見返すと、時間や置き場の食い方が目で追えます。
急にバンが動かなくなって、私はいったん流れを止めました。金庫の棚には、さっき取った控えが残っています。直ったら、その控えの時点まで戻ってやり直すだけで、直前の少しはやり直しになります。勘と記憶で回していた頃と違って、同じ地図で続きがつながる感じがしました。