付せんの地図が、同じ作業の遅さを変えました
配車係は壁いっぱいの地図を見つめます。はがせる付せんで道や担当が埋まっていて、電話が鳴るたび手が止まります。全部作り直すか、変わった所だけ直すか。付せんの壁は、手元に置いて使い回す考え方にそっくりです。
前のやり方だと、電話が来るたび引き出しを開けて、同じ紙をまた探して、地図を一から組み直します。聞きたいことが続く日ほど、同じ準備を何度も繰り返して、少しの変更でも時間が吸われます。
面白いのが、付せんを壁に残したまま、区画ごとに担当を分けるやり方です。区画の付せんはその場に置いておけます。つまり、同じ土台を近くに置き、次の呼び出しでまた使えるようにして、毎回ゼロに戻らない工夫です。
壁に残すと心配も出ます。風で一部が飛んだらどうするか。そこで配車係は、区画ごとに「どう集めて貼ったか」を短くメモしておきます。飛んだ区画だけ、そのメモを見て作り直します。全部を丸ごと控えるより軽くて、必要な所だけ戻せます。
連絡のしかたも変えます。通行止めの紙は、全員に一回だけ配って同じ物を見てもらいます。集計は、運転手は足し算だけできる板に書き足し、読むのは配車係だけにします。言い直しが起きても、合計が変に揺れにくいです。
最初に壁を整える日は手間がかかります。で、次からは付せんを少し入れ替えるだけで追いつけます。角が傷んでも、その区画だけ戻せます。使い回しと、壊れた所だけ直す段取りがそろうと、同じ質問が続く日でも息切れしにくくなります。