倉庫の訓練を、パソコンの中で同じにする夜
夜の倉庫で支援キットの箱詰め訓練です。係の人は壁時計と記録表を見て、ノートの画面のつまみを動かします。この倉庫はたとえ話で、画面のつまみは計算の速さ、保管場所の出し入れ、近い通路、遠い回り道の速さに当たります。つまり、作り物の動きを本物に寄せる作業です。
困るのは、つまみをどう合わせたかが残らないことが多い点です。現場だと、慣れた人が少し動かしては見て、また動かすやり方になりがちです。机の上に一時置きできるかどうかみたいな小さな違いで、当たりが変わってしまいます。
そこで調整を、時間つきのゲームにしました。つまみごとに動かせる範囲を決めて、どれだけ本物の記録表に近いかを点数にします。いくつかの作業台の平均時間をまとめて比べます。倉庫で言うと、最初から近くに物がある場合と、毎回遠くへ取りに行く場合を混ぜて確かめる感じです。
一人で悩まず、たくさんの小さな試し運転を同時に回します。方針は三つで、目の粗い表を置いて良い所を絞るやり方、範囲に向けて当てずっぽうに投げるやり方、少し動かして点が上がる方へ寄せるやり方です。桁が違う外れ方を避けるため、細かく刻まず倍々で飛びます。
このやり方を、離れた二つの保管場所を行き来する重い仕事で試しました。遠い回り道が遅い日と速い日、机の上に一時置きできる日とできない日を用意します。面白いのが、人が丁寧に合わせたつまみより、自動の探し方の方が本物の平均時間に近づく場面がよくあったことです。
でも落とし穴も出ます。たとえば出し入れ口が一か所だけ詰まっていると、他のつまみが違っていても最後の時間は似てしまいます。点数が良くても、別の訓練で別の場所が詰まったら外れるかもしれません。いろんな詰まり方の記録表が要ります。
記録表の場面を全部使わず、違いが大きい場面だけ選んでも十分なことがありました。確認が軽くなる分、試せるつまみが増えるからです。速くて荒い試し運転でも、数を回せば帳尻を合わせられます。勘の職人芸だった調整が、時間と精度の見える作業に変わっていきます。